妊娠前から気をつけたい甲状腺の病気 

  • 不妊治療・婦人科

甲状腺の異常は、妊娠可能年齢にあたる20〜30代の女性に発症しやすい病気のひとつです。

ふだん甲状腺を意識することはほとんどありませんが、甲状腺から分泌されるホルモンは卵巣の働きや受精にも影響を与えるため、不妊との関連性が注目されています。

さらに、甲状腺の異常は生理不順や妊娠合併症の原因にもなるため、女性にとっては子宮や卵巣と同じくらい大切な臓器といえます。

今回は、甲状腺の異常が妊娠にどのように影響するのか、また、その症状や治療について説明します。

 

妊娠と甲状腺ホルモンの関係

甲状腺は、のどぼとけの下にある臓器で、その働きは甲状腺ホルモンを分泌することです。

甲状腺ホルモンには、FT4とFT3の2種類があり、これらのホルモンには新陳代謝を活発にし、体の成長を促す作用があります。そのため、甲状腺ホルモンが不足すると代謝がうまくいかず、成長・発達に支障が出てきます。

 

これは妊娠時においても同様で、甲状腺ホルモンは妊娠の維持とお腹の赤ちゃんの成長に欠かせないホルモンです。

甲状腺ホルモンが不足すると、

  • 不妊
  • 流産・早産・胎盤早期剥離
  • 妊娠高血圧症候群
  • お腹の赤ちゃんの成長や、脳・神経系の発達に支障が起きる


このような問題が生じる可能性があります。

つまり健康で安全な妊娠・出産を迎えるためには、甲状腺の機能を正常に保ち、甲状腺ホルモンがきちんと分泌されなければいけません。


実際に、妊娠すると甲状腺ホルモンの必要量は1.5倍に増加するといわれています。

これは、お腹の赤ちゃんの甲状腺が完成するまでの間、赤ちゃんはお母さんから分泌される甲状腺ホルモンに頼るしかないためです。お母さんは胎盤を通して、赤ちゃんに十分な甲状腺ホルモンを与える必要があります。


ところが、甲状腺ホルモンの必要量が増える一方で、妊娠中は生理的に甲状腺ホルモンの分泌量が変動しやすく、赤ちゃんへのホルモン供給が不足することがあります。

さらに甲状腺に異常がある場合、甲状腺の働きに不具合が生じてホルモンの分泌が減ったり、逆に過剰になったりすることがあります。


のちほど詳しく述べますが、甲状腺ホルモンは多すぎても少なすぎても良くありません。甲状腺ホルモンの過剰や不足は、母体だけでなく赤ちゃんにも深刻な合併症を引き起こす可能性があるのです。

万が一甲状腺の病気が見つかった場合、さまざまな合併症のリスクを避けるためにも妊娠前から治療を開始して、甲状腺ホルモンのバランスを正常に保っておくことが大切です。

 

代表的な甲状腺の病気と症状

では実際に、甲状腺の病気にはどのようなものがあるのでしょうか?

日本では、妊婦さんの1000人に1〜3人が甲状腺異常を合併しているといわれています。

ここからは、代表的な甲状腺の病気とその症状について見ていきましょう。

 

◎潜在性甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモン(FT4)の分泌は正常で、甲状腺刺激ホルモン(TSH)のみ上昇します。

本格的な甲状腺機能低下症の一歩手前の状態と考えてください。

 

◎甲状腺機能低下症

FT4の分泌が低下し、脳が「甲状腺ホルモンが足りない!」と感知するため、甲状腺を刺激するTSHの分泌が増加します。

 

甲状腺機能低下症を引き起こす代表的な病気に「橋本病(慢性甲状腺炎)」があります。橋本病は自己免疫性疾患のひとつで、本来は異物を排除するために働く免疫が正常な甲状腺を攻撃し、炎症を起こす病気です。慢性的な炎症によって甲状腺の働きが悪くなると、甲状腺ホルモンの分泌が減り、さまざまな症状が現れます。

 

甲状腺機能低下症に特徴的な症状

  • 疲れやすい      
  • 寒さに弱い
  • むくみやすい
  • 体重の増加
  • 肌が乾燥する
  • 抜け毛が増える
  • 便秘
  • 生理不順
  • 憂うつ、無気力など

 

◎甲状腺機能亢進症

甲状腺機能低下症とは逆に、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になった状態で、代表的なものに「バセドウ病」があります。この病気も橋本病と同様に自己免疫性の病気です。

甲状腺ホルモンの過剰分泌によって新陳代謝が活発になり、さまざまな症状が現れます。

 

甲状腺機能亢進症に特徴的な症状

  • 暑さに弱く、汗をかきやすい
  • 脈が速くなる
  • 安静時も胸がドキドキする
  • 食欲が増す
  • 体重の減少
  • 手足のふるえ
  • 体がだるい
  • 下痢
  • 甲状腺の腫れ
  • 眼球の突出(ギョロリとした目元になる)

 

妊娠中の甲状腺機能低下症・亢進症は、ともに流産・早産・胎児発育遅延・妊娠高血圧症候群など妊娠中のトラブルの原因となります。

さらに甲状腺機能低下症の場合、卵胞発育・受精・着床に影響して不妊となる可能性や、生まれてくる赤ちゃんの知能低下にも影響すると考えられています。

これらのリスクは妊娠前からの治療で回避することができるため、これから妊娠を考えている女性は必ず検査を行い、甲状腺ホルモンの分泌を適正にコントロールしておくことが大切です。

 

甲状腺機能の検査・治療について

甲状腺機能低下症・亢進症ともに、血液検査でホルモン値や抗体値を測定することで診断できます。

診断がついたら、それぞれの病気に適した薬で治療を行います。

◎甲状腺機能低下症の治療薬:レボチロキシン(商品名:チラージン)

甲状腺ホルモンの補充効果により、甲状腺機能低下に伴う症状を改善するだけでなく、妊娠率の向上・流産率の低下・妊娠合併症の発症率低下が期待できます。

 

◎甲状腺機能亢進症の治療薬:プロピルチオウラシル(商品名:チウラジール、プロパジール)、チアマゾール(商品名:メルカゾール)

甲状腺ホルモンの合成を抑えて、過剰になっているホルモン分泌量を減らす効果があります。

妊娠を希望する場合、チアマゾールは催奇形性(赤ちゃんの奇形発生)のリスクがあるため、催奇形性の心配がないプロピルチオウラシルを使って治療します。


これらの治療を適切に行うことで、妊娠中は病状が一時的に改善しますが、分娩後は再び甲状腺の働きが不安定になり病状が悪化することがあります。

さらにバセドウ病の場合、胎盤を通過した抗体の影響で、生まれた赤ちゃんにも甲状腺機能亢進症を発症することがあるため注意が必要です。

【まとめ】

妊娠可能年齢の女性に発症しやすい甲状腺の病気は、妊娠前の卵胞の発育不全や妊娠中の合併症、赤ちゃんの発育遅延など、妊娠・出産におけるすべての時期において母体と赤ちゃんに影響を与えます。

これらのリスクを未然に防ぎ、母体と赤ちゃんがともに健康な状態で妊娠・出産を迎えるためには、妊娠前からしっかりと治療を行うことが大切です。

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<出典・参照元>

データから考える不妊症・不育症治療(竹田省・田中温・黒田恵司 著 メジカルビュー社)

新版 からだの地図帳(監修・佐藤達夫 講談社)

妊娠と橋本病(国立成育医療研究センター)

妊娠と甲状腺疾患(荒田 尚子・日本内科学会雑誌 第103巻 第 4 号・平成26年 4 月10日)

甲状腺機能低下症(KOMPAS 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト)

バセドウ病(東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科)