避妊以外にも効果がある!低用量ピルの正しい使用方法

  • 不妊治療・婦人科

日本では避妊法のひとつとして認知されている低用量ピルですが、避妊以外の効用もあることをご存知でしょうか?

海外に遅れること40年、日本では1999年にピルの使用が認められるようになりましたが、20年経った現在でもその使用率はわずか4%程度です。

今回は避妊だけでなく、女性特有のトラブルにも有用な低用量ピルについて、その効果と正しい使用方法についてお話します。


低用量ピルとは?

ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを合成して作られたお薬で、ホルモンの配合量によって、高用量・中用量・低用量ピルに分類されます。

一般的に使用されるのはホルモン配合量を最小限に抑えた「低用量ピル」で、その避妊効果は99.9%と非常に高いのが特徴です。


また、低用量ピルは避妊だけでなく女性特有のトラブルや病気の予防・改善にも用いられています。

国内で処方される低用量ピルにはいくつか種類がありますが、服用方法や女性ホルモンの配合量によって以下のように分類されます。


このように、28日を一周期としてピルを服用します。28錠タイプの偽薬(プラセボ)は休薬によって服薬習慣が中断するのを防ぐためのもので、有効成分は含まれません。

 

低用量ピルによる避妊のメカニズム

ピルの服用で避妊できるのはなぜでしょうか?

ここからは、ピルが体に作用するメカニズムについて説明します。

ピルの作用 その①:排卵をストップさせる

ピルを簡単に説明すると、「妊娠しているから排卵させなくていいよ」と脳に錯覚させるお薬です。

女性の体は、脳の視床下部・下垂体と卵巣が互いに影響しあうことでホルモンを分泌し、月経周期をつくっています。


ところが、妊娠中は生理も来なければ繰り返し妊娠することもありません。これは、妊娠によって女性ホルモンの量が急増し、女性ホルモンの分泌を促す性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン)の分泌が抑えられることで排卵がストップするためです。


この原理を応用したのがピルで、ピルを服用し血液中に入った女性ホルモンを視床下部と下垂体がキャッチすると、脳は「女性ホルモンは十分に足りている(妊娠している)」と錯覚します。

すると、性腺刺激ホルモンの分泌が抑えられ、排卵がストップするという仕組みです。

 

ピルの作用 その②:子宮内膜の増殖を防ぐ

子宮内膜は、エストロゲンの分泌によって厚くなります。しかし、ピルを服用すると「女性ホルモンは足りている」と脳が錯覚するため、エストロゲンを分泌しません。

すると、子宮内膜は厚くならず、万が一受精したとしても着床しにくくなります。

 

ピルの作用 その③:子宮の入り口で精子をブロック

ピルに含まれるプロゲステロンの作用によって、子宮入り口の粘液(頸管粘液)の粘り気が強くなり、精子の侵入をブロックします。

 

これらの作用によって高い避妊効果を発揮するピルですが、女性ホルモンをコントロールする効果を応用して、女性特有のトラブルや病気の予防にも用いられています。

 

低用量ピルの効果と注意すべき副作用とは?

女性ホルモンの分泌をコントロールできるピルは、女性特有のトラブルにも効果があります。

  • 良性の乳房疾患(乳腺症、線維腺腫)、子宮体がん、卵巣がんの予防
  • 子宮内膜症、月経困難症、月経前症候群の改善


ひとつずつ見ていきましょう。

 

良性の乳房疾患の予防

乳房にできる良性のしこりの多くは乳腺症で、エストロゲンの過剰分泌が原因のひとつです。ピルを服用するとエストロゲンの分泌が抑えられるため、乳腺症・線維腺腫の予防に効果があるといわれています。

 

子宮体がんの予防

子宮体がんは、エストロゲンが長期間にわたって子宮内膜に作用することが原因のひとつと考えられています。

通常、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)は互いのバランスが釣り合うよう絶妙にコントロールされています。

しかし、何らかの理由で女性ホルモンの作用がアンバランスになり、常時エストロゲンが優位になることがあります(エストロゲン>プロゲステロン)。

そこでピルを服用すると、プロゲステロンの作用によってエストロゲンが抑えられるため、子宮体がんの予防効果が期待できます。

 

卵巣がんの予防

女性が初潮を迎えると、卵巣は周期的に卵胞を育て排卵します。

卵胞の発育→卵胞の破裂(排卵)→破裂した卵胞の黄体化・・・というプロセスを毎月繰り返すことで、知らずしらずのうちに卵巣に負担がかかっているのです。この度重なる卵巣への負担が、卵巣がんの原因のひとつと考えられています。

ピルを服用すると排卵がストップするため、卵巣への負担軽減につながります。

 

子宮内膜症の改善

子宮以外の部位に子宮内膜組織が発生する子宮内膜症は、エストロゲンの分泌によって子宮内膜組織が増殖・炎症を起こし、月経困難症や慢性的な腰痛を引き起こします。

ピルは根本治療にはなりませんが、エストロゲンの分泌を抑えることで子宮内膜が増殖するのを防ぎ、症状緩和が期待できます。

 

生理にまつわるトラブルの改善

生理になると、はがれた子宮内膜を外に押し出そうと子宮が収縮するため生理痛が生じます。もともと経血量の多い体質の人は、子宮が強く収縮するため生理痛がひどくなる傾向にあり、頭痛や吐き気を伴うこともあります。このように生理に伴う症状が重く、日常生活もままならない状態(月経困難症)は治療の対象となります。

また、生理の約2週間前から心身の不調が現れる月経前症候群(PMS)は、排卵以後のホルモンバランスの急激な変化が原因となって、下腹部痛・頭痛・めまい・肌荒れ・イライラするなど不快な症状を引き起こします。

このような月経困難症・PMSなど生理にまつわるトラブルも、ピルの作用(子宮内膜の増殖を防ぐ、女性ホルモンの量を一定に保つ)によって改善が期待できます。

「生理だから仕方ない」とあきらめるのではなく、治療の対象となりますので、ぜひ婦人科医に相談してみましょう。

 

このように、避妊以外にもさまざまな効用のあるピルですが、注意しなければならない副作用もあります。

代表的なピルの副作用

  • 静脈血栓症、脳卒中、心筋梗塞
  • ピル服用開始時の頭痛、吐き気、不正出血など
  • 子宮頸がんのリスク上昇

 

とくに35歳以上で喫煙習慣のある方や、高血圧・糖尿病・血栓症の病歴のある方は、重篤な副作用(静脈血栓症・脳卒中・心筋梗塞など)のリスクが高いため服用できません。

また、妊娠中・授乳中・乳がん治療中の方も禁忌となっています。


さらに、ピルの服用が5年未満では子宮頸がんの発生リスクはわずかですが、長期間の服用によってリスクが増加するという報告があります。


現在は、効果を保ちながら副作用を最小限に抑える低用量ピルが一般的になっているため、これらの副作用が起こる確率はかなり低くなっています。

しかし、ピルが人工的に作られた薬である以上、「副作用の可能性はゼロではない」ということを理解したうえで使用する必要があります。

 

低用量ピルの正しい使用方法

ピルの効果を得るためには、決められた服用方法を守り、正しく使用することが大切です。

服用方法

ピルの服用方法はいたってシンプルで、1日1錠、毎日同じ時間に飲むだけです。

21日間連続で服用し、7日間は休薬もしくは有効成分の含まれない偽薬(プラセボ)を服用します。

通常、休薬もしくはプラセボ服用の2〜3日後に、生理様の出血(ピルの休薬によって女性ホルモンの量が低下することによる消退出血)が起こります。

 

飲み忘れた場合はどうする?

「飲み忘れた!」と気付いたのが24時間以内であれば、気付いた時点ですぐに1錠服用しましょう。その後、いつもの時間に1錠服用します。

24時間を過ぎて前日分の飲み忘れに気付いたら、前日分と当日分の2錠服用してください。

続けて2日以上飲み忘れた場合は、ピルの服用をいったん中止します。中止すると生理が始まるため、生理初日から新しいシートに切り替えて服用を再開します。

 

副作用の兆候を見逃さない

ピル服用中に、ふくらはぎの痛みや腫れ・頭痛・息切れ・突然の胸の痛みなどが現れたら、血栓症の可能性が疑われます。すぐにピルの服用を中止して病院を受診しましょう。

 

【まとめ】

低用量ピルは、適切に使用することで予定外の妊娠や女性特有のトラブルを予防できるお薬です。ピルを正しく理解し、使用方法を守って服用すれば、女性が抱える不安やつらい症状を緩和するのに一役買ってくれるでしょう。

しかし、現在普及している低用量ピルが副作用を最小限に抑えるよう開発されているとはいえ、あくまでも「薬」であることに変わりありません。

服用する際には医師から十分な説明を受け、どんな薬にも効果と副作用があることを理解し、納得したうえで使用してください。

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<出典・参照元>

病気がみえるvol.9 婦人科・乳腺外科 第4版(メディックメディア)

改訂版 女性のためのピルの本(佐藤力 著・幻冬舎)

低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン (改訂版) 日本産婦人科学会

くすりのしおり(くすりの適正使用協議会)