今、人類の精子が減り続けているといいます。
この問題は男性だけでなく、これから結婚・妊娠を考えている女性にとっても重大な問題ではないでしょうか。
今回は、男性不妊でもっとも多い「精子の問題」をテーマに、その原因と対策についてお話します。
世界的に精子の数が減っている?!
1970年代から現在までの約40年間で、世界の男性の精子濃度は約5割減少、総精子数は約6割減少しているといいます。
また、2006年に発表された日欧共同研究によれば、日本人男性(平均年齢32.4歳)の精子数を100としたとき、
フィンランド147>スコットランド128>フランス110>デンマーク104>日本100
このように、ヨーロッパの男性に比べて日本人男性の精子数が少ないことも明らかになっているのです。
母親のお腹の中にいる時期に一生分の卵子が作られ、その後新しい卵子を作ることのできない女性と違って、男性は健康である限り一生精子を産生し続けます。それにもかかわらず、40年前と比べて、これほどまでに精子の数が減っているのはなぜでしょうか?
精子減少の主な原因は、加齢と生活習慣
不妊の原因の約半数は男性側にあります。
そのうち造精機能障害(精子を作るのに問題が生じる)が約8割を占め、男性不妊の主な原因となっています。しかも、造精機能障害の約半数は原因不明なのです。
精巣静脈瘤やホルモン分泌異常のように、原因がはっきりしている場合はそれに応じた治療が行われます。
一方、原因不明の場合は漢方・ホルモン剤・ビタミン剤などの薬物治療が行われますが、いずれも決定的な治療法とはいえないため、早い段階からART(体外受精などの高度生殖医療)を検討する必要があります。
また、男性は年をとっても精子を産生できるとはいえ、生殖機能が年齢の影響を受けるのは女性と同じです。
- 精子の数が減る
- 精液量が減る
- 精子の質・機能が衰える
- 精巣(睾丸)が小さくなる
- 男性ホルモンの分泌が減る
これらは加齢による自然な現象で、男性も女性と同様に35歳を過ぎる頃から受精率の低下がみられます。
さらに、男性が高齢化すれば、パートナーの女性の流産率も高くなることがわかっています。
そして、年齢以外の原因で精子の数・質に影響をおよぼすのが生活習慣です。
- 偏った食生活
- 肥満
- 喫煙
- 運動不足
- 睡眠不足
- ストレス
- 下半身を圧迫し、熱がこもるような動作(長時間のデスクワーク・自転車・サウナなど)
- 下半身を圧迫する下着・服装
これらは造精機能に悪い影響を与えます。
それ以外にも、プラスチック製品や殺虫剤に含まれる化学物質、抗うつ剤などの影響が報告されています。
現代の生活習慣や社会環境が、精子にとってあまり良くない状態であることは間違いなさそうです。
男性の「繁殖力」が弱くなっている、もうひとつの理由とは?
「性の進化論 女性のオルガズムは、なぜ霊長類だけ発達したか?(クリストファー・ライアン/カシルダ・ジェタ 著 作品社)」の著者によれば、現代の一夫一妻制とセックス頻度の減少が「精子減少」と「睾丸の萎縮」につながっているといいます。
著者の言葉を借りると、人類の祖先は不特定多数の男女が交わりを持つことで遺伝子の多様化に成功し、進化してきました。
つまり、ひとりの女性が複数の男性と交わると「精子の競争」が起き、競争を勝ち抜いたより強く優れた遺伝子が生き残ることで人類は進化したというのです。
射精の際に一度だけオルガズムを感じる男性と違い、女性が何度もオルガズムを感じることができるのは、より多くの男性と交わるために必要な能力だったといいます。
しかし、文化の発展とともに一夫一妻になり、結婚した女性は配偶者としかセックスをしなくなりました。
すると、どうなるか。精子の競争が生じないため、弱い精子であっても受精できる確率が高くなります。弱い遺伝子を受け継いだ子どもの繁殖力は低い可能性があり、このような状態が続くことで人類全体の繁殖力が低下する……と著者はいいます。
また、一部では「夫婦のセックスレスが精液の減少や精巣の萎縮に影響している」という考えも提唱されており、「環境に適合しないもの、必要のないものは衰える」という自然淘汰の結果と考えている研究者もいます。
日本の場合を見てみると、ある公的機関の調査で「追加出生予定のない(今後子どもを作る予定のない)夫婦の避妊実行率」が、ピーク時には約8割を超えていたのに対し、近年では約5割の夫婦しか避妊をしていないことがわかりました。
「子どもを作る予定はないのに、避妊率がかなり低下している」という調査結果は、セックスレスの夫婦が増えているのでは……という見方もできます。
出典:第15回出生動向基本調査より 妻の年齢・追加出生予定別にみた、避妊の実行状況(国立社会保障・人口問題研究所 2015年)
元気な精子を増やすための方法は?
原因不明の造精機能障害では、「確実に効果がある」とされる治療法は確立されていません。
しかし、精子を減らさない・衰えさせないために今日からでも実践できることはあります。
まずは、生活習慣の改善です。
- 食生活の改善
- 禁煙
- 適度な運動
- 7時間以上の睡眠
- ストレスを溜め込まない
- 長時間のデスクワーク・自転車・サウナなど、下半身を圧迫し、蓄熱するような動作を控える
- 通気性が良く、ゆったりした下着・ズボンを着用する
とくに、私たちの体を作っているのは普段の食事から摂り入れる栄養素です。
精子も体の組織のひとつですから、精子の数・質が食べ物の影響を受けると考えるのは自然なことです。
積極的に摂り入れたい栄養素と食材
◎オメガ3脂肪酸
元気のよい精子を増やし、精子の形を良くする効果があります。
サバ・イワシ・マグロ
くるみ・ナッツ
亜麻仁油・大豆油 など
◎亜鉛
オメガ3脂肪酸と同様の効果があります。
また、テストステロンの生成を助け、精力アップにも効果があります。
牡蠣・カニ・エビ
ナッツ・豆類
鶏肉 など
◎葉酸
不足すると精子のDNAがダメージを受けやすくなります。
鶏レバー
ほうれん草・ブロッコリー
柑橘系の果物・バナナ
ごま・ナッツ
納豆 など
◎ビタミンB12
精子の数・運動率アップとともに、DNAのダメージを減らす効果があります。
シジミ・ハマグリ
レバー など
◎ビタミンC
抗酸化作用があり、精子のDNAダメージを予防します。
ピーマン・ゴーヤ・トマト・ブロッコリー
キャベツ・レモン・キウイ など
◎ビタミンE
ビタミンCと同様、強い抗酸化作用があります。
うなぎ
かぼちゃ・モロヘイヤ
アーモンド など
◎ビタミンD
精子の生成に欠かせないテストステロンの分泌を高め、精子の運動率アップや形を整える効果があります。
鮭・さんま・サバ
きのこ類 など
ビタミンDは紫外線を浴びると体内でも合成されるので、適度な日光浴・散歩を取り入れると良いでしょう。
【まとめ】
今回は、男性不妊にまつわる「精子」のお話でした。
不妊の原因の半分が男性側にある時代に、さらに男性の精子が減っているというのは女性にとってもショッキングな話題です。
今は不妊治療が高度に進歩しているとはいえ、自然妊娠を望めるのであればそうしたいというのが多くの不妊カップルの願いではないでしょうか。
まずは、今からできること・改善の可能性があることを取り入れてみましょう。
とくに栄養面については、女性もサポートしやすい部分です。カップルで2人3脚、支え合いながら取り組んでみてください。
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<出典・参照元>
欧米豪人の精子数は年々減少している ~大規模メタ回帰分析による最近の報告から~ 国際臨床病理センター・自治医科大学名誉教授 河合 忠
生殖医療の必修知識2017(一般社団法人 日本生殖医学会)
あなたの“精子力”は大丈夫? ニッポン“精子力”クライシス(NHK)
性の進化論 女性のオルガズムは、なぜ霊長類だけ発達したか?(クリストファー・ライアン/カシルダ・ジェタ 著 作品社)