はじめてさんのための不妊治療の教科書 その⑦ 早めに知っておきたい体外受精・顕微授精 〜入門編〜

  • 不妊治療・婦人科

不妊治療を考えている方、もしくは始めたばかりの方にとって、体外受精・顕微授精は「最後の手段」「自分たちにはまだ早すぎる」と感じるかもしれません。
あるいは、特殊な治療というイメージから「敷居が高い」と感じる方もいるでしょう。

しかし、これら「ART」と呼ばれる高度な不妊治療で誕生した赤ちゃんは今や18人に1人ともいわれ、決して珍しいことではなくなりました。

今回は、体外受精・顕微授精がテーマです。
体外受精がどのような治療であるか知ってもらうための入り口として、不妊治療初心者の方にもわかりやすい内容でお伝えします。

※ART…高度生殖医療。体外受精・顕微授精など、より高度で専門的な不妊治療を表す言葉。

世界有数のART大国、日本!

じつは、日本は世界でも有数のART大国で、体外受精の実施件数は世界ナンバーワンを誇ります。
でも、実際の出産率はというと……なんとワースト1位!

これは日本のART技術が世界に比べて劣っているわけではなく、
晩婚化
妊娠を考え始める、もしくは不妊治療を始める年齢の高齢化
日本人の自然派志向

このような社会的背景が出産率(治療成績)に影響しています。
つまり、「いざARTを始める」となったとき、女性はある程度年齢を重ねています。
加齢に伴う卵子の減少・妊娠力の低下・流産の増加…といった自然現象は避けられず、出産率の低迷につながるというわけです。

体外受精・顕微授精ってどんな治療?

ここで、体外受精・顕微授精の流れをおさえておきましょう。

①調整卵巣刺激法

よりたくさんの卵胞を育てるために、排卵誘発剤を使います
採卵前に排卵しないように、LHサージ(排卵の引き金となるホルモン量の変化)を抑える薬を使います

※なぜ、たくさんの卵子が必要なの?
女性が30代前半の場合、受精して妊娠に至る可能性の高い卵子は「13個に1個の確率」といわれています。すべての卵子が受精できるわけではなく、卵子にも「当たりハズレ」があるのです。
加齢の影響を受けるアラフォー女性はその確率がさらに厳しくなるため、より多くの卵子を用意しておく必要があります。

②採卵・採精

卵胞がある程度大きくなったタイミングで、卵胞の成熟・排卵を促す注射を打ちます
注射を打って約36時間後、膣から卵巣に向かって針を刺し、卵胞をひとつずつ狙って卵子を吸引します
男性からも精液を回収し、不純物を取り除いて元気な精子だけを集めます

③卵子と精子を受精させる

採卵した卵子を入れた培養液に精液を入れて、自然に受精するのを待ちます
体外受精

顕微鏡下で卵子の周囲を取り巻く透明帯(バリアのようなもの)を破り、精子の入った細い針を卵子の細胞内に確実に入れて受精させます
顕微授精

※体外受精が「自然に受精するのを待つ」のに対し、顕微授精は卵子の中に精子を確実に入れて「人工的に受精させる」方法です。
このような顕微授精を「卵細胞質内精子注入法(ICSI・イクシー)と呼びます。

④培養

培養液の中で、受精卵を数日間培養します
受精卵が成長し、細胞が増えたものを「胚」と呼びます
はじめは卵子と精子2つの核が並んでいる状態から、数日間かけて分割をくり返し、4分割→8分割→桑実胚→胚盤胞へと成長します

⑤胚移植

培養した胚を子宮内に戻します(これを胚移植と呼びます)
この処置が適切に行われるかどうかで、妊娠率が大きく変わるといわれています。

胚移植には、採卵して数日後に行う「新鮮胚移植」、胚移植をせず凍結保存する「全胚凍結保存」、凍結した胚を融解し(元の状態に戻して)移植する「凍結融解胚移植」があります

※原則として、1回の胚移植で使用する胚は1個と決められています。しかし、女性が35歳以上の場合や、続けて妊娠が不成立であった場合などは2個の胚移植が認められます

その後、着床→妊娠判定となります。

このように体外受精・顕微授精はとても専門的で高度な技術を必要とします。
しかも、1回の治療で成功するとはかぎりません。

排卵誘発剤の使用や採卵が必要なため、体への負担が大きいだけでなく、体外受精1周期あたり数十万円という治療費が必要です。
(ARTは保険適用外の治療であるため自費診療)

体外受精・顕微授精の適応と治療効果

体外受精の適応となるのは、両側卵管閉塞、非閉塞性無精子症、原因不明不妊症(おもにピックアップ障害、受精障害)のケースです。
これらのケースでは、体外受精・顕微授精が唯一赤ちゃんを授かれる治療といえます。

そしてもうひとつ、忘れてならないのが「女性の年齢」です。

ほかの不妊治療に比べると高い妊娠率を期待できる体外受精ですが、このような高度な技術をもってしても、年齢の壁を超えるのはかなり難しいのです。

この図を見ると、ARTの治療効果に女性の年齢が大きく関係していることがよくわかります。
30歳ではARTによる生残分娩率(赤ちゃんを無事に出産した割合)が21.5%であるのに対して、40歳では半分以下の9.1%です。

さらに、31歳頃まで生残分娩率は22%前後をキープしているのに、32歳頃から徐々にその割合が低下していることに注目してください。
30代前半ですでに妊娠・出産率に変化が起き始めている証拠であり、35歳以降になると出産率の低下が顕著になっています。

不妊治療を始めるのに、「早すぎる」ということはない

時の流れはは待ってくれません。
そして、加齢を止める治療というものもありません。

世界屈指のART治療実績を誇る日本が、出産率ワースト1位であるのは「女性の妊娠年齢の高齢化」が大きく関係しているとお話しました。
どんなに高度な不妊治療でも、現在の医学では加齢に太刀打ちできないということです。

日本では、タイミング法→人工授精・排卵誘発法→体外受精・顕微授精とステップアップするのが一般的ですが、海外では「ステップアップ」という考え方そのものに否定的な国もあります。

つまり、日本のように「まずはタイミング法から」とか、「負担の少ない人工授精をやってみてダメなら体外受精を」というステップを踏まず、女性の年齢によっては「体外受精一択!」ということもあるのです。

もちろん日本でも、夫婦の希望や治療方針によっては、「最初から体外受精で」というケースもあるでしょう。
しかし、ほとんどの方は「体の負担も経済的負担も少ない」「なるべく自然な」治療法で妊娠したいと思うのが本音ではないでしょうか。

そのためには、やはり「早め早め」が大切です。
早めの相談、早めの検査、早めの治療。
不妊治療を始めるのが「遅すぎた」ということはあっても、「早すぎた」ということはありません。

 

【まとめ】


不妊治療初心者の方が、ARTに対して「敷居が高い」「まだ早い」と感じるのは当然のことです。

でも、女性の年齢や今後の検査・治療の進み具合によっては、いずれステップアップするときが来るかもしれません。実際にARTを受ける不妊カップルは年々増えています。

ARTは珍しい治療ではなくなりました。もし今後、このような治療を受けることになった場合の予備知識として、今回のお話がお役に立てば幸いです。

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<出典・参照元>
日本経済新聞

不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」(浅田義正・河合蘭 著 講談社ブルーバックス)

生殖医療の必修知識2017(一般社団法人 日本生殖医学会編)

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内閣府男女共同参画局