基礎体温表がガタガタだと妊娠は難しい?原因や改善方法

  • 不妊治療について

手軽に出来る妊活の方法として、基礎体温表をつけることが挙げられます。

しかし、基礎体温表が見本のような形にならずガタガタすることで
「妊娠出来ないのでは?」と不安に思う方も少なくありません。

結論から言いますと、基礎体温表がガタガタであっても直ちに問題があるわけでは
ありません。

また、何かしらの問題があるなら、なるべく早めに適切な治療を受ける事が望まれます。

そこで今回は、基礎体温表がガタガタになる原因をタイプ別に解説していきます。

また、治療が必要なのか、自分で出来る改善方法はあるのか、についても
合わせてお伝えしますので、ご自身の基礎体温表と照らし合わせて参考になさって
下さい。

正常な基礎体温表とは

基礎体温表が正常であるかどうかは、次の3つのポイントで判断することができます。

1・高温期と低温期の体温差が0.3℃以上ある

2・高温期が12日~14日程度持続する

3・低温期から高温期への移行が1~2日の間に起こる

毎日の基礎体温を記録したときに、このような基礎体温表となれば、
きちんと排卵がなされており問題なく妊活に励むことができます。

基礎体温がガタガタの原因は何か、タイプ別に解説

基礎体温表に異常が見られる時は、大きく次の4つのタイプに分類されるので
1つずつ見ていきましょう。

タイプ1・低温期と高温期に分かれた上でガタガタ

基礎体温表がガタガタであっても低温期と高温期が分かれている場合、
大きな問題はありません。
考えられる原因は「ストレスや疲れが溜まっている」「正確に計測が出来ていない」の
どちらかです。

ストレスに心当たりがあれば、なるべく早い問題解決を心がけ、充分な休息を
取りましょう。そのままストレスを溜めた状態にしておくと、排卵が止まったり生理不順となる可能性もあります。

また、基礎体温を測り始めたばかりでお手本の基礎体温表の様にキレイな計測結果が
出ないときは、計測方法に問題があるかもしれません。

以下のポイントを意識しましょう。

基礎体温を計測する時のポイント
・枕元に体温計を置いておく
・毎朝なるべく同じ時間に測る
・起きてすぐに測る
・舌の裏側で測る
・口を閉じたままで測る
・計測中に口で息をしない

タイプ1なら基礎体温がガタガタでも妊娠可能

基礎体温がガタガタであっても、低温期と高温期が分かれた正常なサイクルがあれば妊娠は可能です。

しかし排卵期が予測しにくいために妊活のタイミングがつかめないという
問題はあります。

排卵期の予測には、婦人科で予測してもらうか排卵検査薬を使う方法を取りましょう。
婦人科へかかる場合は、2~3ヶ月分の基礎体温表を持って行くと確実です。
排卵検査薬を使用する場合は、生理予定日の19日程前から使うと効率的に排卵日を
計測できます。

 

タイプ2・二層に分かれずにガタガタ、低温期が続く

正常な基礎体温表のように低温期と高温期が分かれておらず、ガタガタである場合は月経が無排卵であったり病気の可能性も考えられます。

二層にならずに常にガタガタしている、高温期に入るタイミングなのに低温期である、
などの特徴が見られれば婦人科にかかりましょう。

考えられる症状や病気

1・無排卵周期症(排卵因子)

無排卵周期症とは生理があっても排卵していない状態のことで、
そのままだと妊娠する事が出来ません。

正常な周期で生理が来ることも多く、基礎体温表をつけていないと
自覚しにくい症状
です。
無排卵周期症が起こる原因には、ダイエット・不規則な生活習慣・喫煙・ストレスが深く関わっていると考えられています。

無排卵周期症の特徴
・生理周期が不順である
・不正出血がある
・出血量が極端に少ない
・出血量が極端に多い
・生理の持続期間が3~7日に当てはまらない
・生理周期が39日以上である
・生理周期が24日以内である

※25~38日の正常周期や普段と変わらない様な生理でも無排卵の事もあるので注意が必要

2・高プロラクチン血症

プロラクチンは乳汁分泌ホルモンともいい、通常は妊娠中や授乳期に分泌されるもの
なのですが、妊娠していないにも関わらずプロラクチンが過剰に分泌することが
あります。

これを高プロラクチン血症と言い、不妊の大きな原因の1つです。

高プロラクチン血症の原因は薬の副作用から来るホルモンバランスの乱れやストレス
下垂体腺腫等が考えられます。

原因となる薬の服用をやめたり、適切な治療をする事で改善できます。

母乳の分泌や無月経の症状が無くなり、正常な排卵が起きれば妊娠は可能です。

 

タイプ3・高温期が長い

高温期が異常に長かったり、生理が来たのに高温期が続く場合は子宮内膜症の可能性が
疑われます。

子宮内膜症は、放っておいても完治することは無く進行してしまいます。

高温期が続く以外にも以下の様な症状が見られれば必ず婦人科を受診しましょう。

・排便時に子宮の痛みがある
・生理ではない不正出血がある
・生理痛や排卵痛以外に下腹部痛がある
・生理痛や排卵痛が酷く痛む

子宮内膜症は極軽度の場合だと自然妊娠も可能ですが、重度の場合は治療が必須です。
子宮内膜症にかかると再発する率も高いので、定期的な検診を推奨します。

 

タイプ4・高温期が短い、温度差が少ない

高温期の期間が短かったり、基礎体温の差が0.3℃未満しか無い、低温期から高温期への
差が3日以上かかる場合等は「黄体機能不全」の疑いがあります。

体温を上昇させる働きのある黄体ホルモンが上手く働かないことで、 高温期がきちんと
来ないのです。

体温が上がらないだけではなく、黄体機能は子宮内膜を厚くして着床しやすい環境を作る大切な役割りを担っています。しかし、黄体機能不全になり黄体ホルモンが不足すると
子宮内幕が厚くならず妊娠しにくくなるのです。

黄体機能不全の治療や改善

黄体機能不全には子宮内膜自体に異常がある事も考えられるので、婦人科にかかり適切な治療を受けましょう。

しかし、黄体機能不全の原因の1つは冷えや自律神経の乱れによるもので、血流やリンパ液の流れを良くすれば改善できるとも考えられます。

体を冷やさない様に心がけて、入浴後のストレッチやマッサージで血流を良くすると、早い改善に繋がるので、自宅でも出来る事をするのが重要です。

基礎体温のガタガタを改善する方法5つ

基礎体温がガタガタな原因が病気によるものでない場合は、普段の生活習慣や
ちょっとしたポイントに気をつけるだけで改善することが可能です。

ホルモンバランスを整えて基礎体温の乱れを無くす5つの方法を見ていきましょう。

1・食事で改善する

仕事や家事が忙しいからと、食事内容がおろそかになっている女性は少なくありません。

しかし食事バランスが乱れ、また食べる量が極端に少ない状態が続くと、基礎体温を
乱す原因へと繋がってしまいます。栄養がしっかり取れていないと生理不順等も
起こりやすく、妊活には好ましくありません。

1日3食の食事は主菜、副菜、主食をバランス良く取るのが理想的です。

毎食バランスを考えるのが難しければ、1日単位や2日単位で栄養がしっかり取れているか、しっかり考えましょう。

2・運動で改善する

適度な運動で基礎代謝を上げることも、ホルモンバランスの改善には役立ちます。

苦にならない程度に、毎日の生活の中に運動を取り入れましょう。

電車から1駅早く降りて歩く、駅でエスカレーターを使わずに階段を使う、などを
習慣づけると良いですね。

しかし、運動嫌いの方が無理に運動をするとそのストレスによりホルモンバランスが
崩れる恐れがあります。運動は体に良いとは言え、それにストレスを感じていれば
元も子もありません。

・ご夫婦で散歩する
・ウィンドウショッピングをする
・万歩計をつけて目標の歩数にいけば小さなごほうびがある

このように、楽しんで体を動かせるように工夫してみて下さい。

3・睡眠で改善する

睡眠不足は女性ホルモンの作用に直接関わる問題です。

質の良い睡眠をとれば、ホルモンバランスも整い基礎体温も管理しやすくなります。
最低でも6時間以上の睡眠を取ることを推奨しますが、ただ長時間寝れば良いという
わけでもありません。

夜何度も目が覚めたり、沢山寝ているのに疲れが取れないような感覚があれば、
眠りが浅いのかもしれません。カフェインやアルコールの摂取は控え、食事は就寝する
1時間半前には済ませておくのが理想的です。
また、就寝直前までスマートフォンを利用するのは控えましょう。

これらの事を心がけてなるべく22時~23時頃には就寝すると、
質の良い睡眠を得ることが可能です。

4・体を温めて改善する

「冷え」も、ホルモンバランスを乱し基礎体温がガタガタになる原因として
考えられます。

末端冷え性の様に「足や手が冷たい」という感覚がある人もいれば、自覚症状がなく常に低体温である人もいます。個人差もありますが健康な人の基礎体温は36.5℃程度だと
言われ、35℃台だと低体温です。

低体温の人は、以下のポイントを意識して下さい。

・シャワーではなく湯船にしっかりつかる
・カイロや腹巻きを使用する
・薄着をせずに下半身やお腹周りは冷やさない
・根菜や赤身の魚、レバー等体を温める食品を摂取する

女性にとって冷えは大敵です。
妊活中のみならず妊娠中や産後の健康維持にも役立つので、この時期からしっかり冷え対策を行って下さい。

5・漢方薬で改善する

睡眠や食事、運動等に気をつけていてもホルモンバランスがなかなか改善しない。
そのような場合は、漢方薬を使うという方法もあります。

漢方薬は自然なものなので、妊活中の女性も安心して使用できるのが利点です。
馴染みの無い人も多いかもしれませんが、漢方は一人ひとりに合った薬を処方します。
一度試してみるのも良いでしょう。

※漢方での改善について、詳しくはこちらの記事でもご紹介しています

基礎体温は妊活のバロメーター

基礎体温は単に排卵日を教えるだけのものでは無く、自分では気づきにくい健康状態や
体の不調を知らせてくれるものです。

基礎体温がガタガタであっても必要以上に落ち込むことはありません。
むしろ、早めに対処が出来て幸運であると思いましょう。

高温期が長すぎる高温期が全くないなど気になる波形になっている場合は、
婦人科へかかるのが最適です。

基礎体温の乱れやホルモンバランスが気になる時は生活習慣を改善し、
妊娠しやすい体づくりを目指しましょう。

<出典・参照元>
丘の上のお医者さん 基礎体温からわかること

ロート製薬 排卵日の基本を解説

日本産科婦人科学会編著 女と男のディクショナリー44~45ページ

放射線医学総合研究所 抗精神病薬副作用「高プロラクチン血症」のリスク解明-副作用を回避しながら統合失調症を治療する指標を開発-

日本産婦人科学会 子宮内膜症とは

日本産科婦人科学会 排卵因子

国立国際医療研究センター病院 不妊症について