セックスの時間が短かったら妊娠しにくいか?〜まじめな性科学シリーズ〜

  • 性科学について

漢方カウンセリングにいらしてる36歳女性のYさんから、こんな質問をいただきました。

あの?・・・ 夫婦生活の時間って、みなさんどのくらいですか?

わたし、だんだんと濡れなくなってきて、時間がかかるんです・・・。
20代の若かりし頃とは違うなぁ、乾いてるのかなぁ・・・とも思うんです。

ダンナが早くイクからかとも思ったりするんですけど、年のせいか、長持ちしなくなって。 彼も「ぬれないのは、ボクのせいかな。ごめんね」なんて言ったりするんです。

わたしとしては『気持ちいい時に、気持ちよくイッてほしい』とも思うんですけど・・・

こういうのって妊娠に関係しますか?

Yさん、勇気を出して相談してくれてありがとうございます。
こういう話は「恥ずかしいもの」とされがちですが、 全然恥ずかしがらなくて大丈夫です。

とても大切なことですから。

多くの方が本当は聞きたいと思いながらも聞けないでいます。
だからなのか、カウンセリング時にセックスの話をうかがうことはよくあります。

セックスの話は、本当に大事なことです。

Yさんの相談内容を細かく分けると、
「セックスの時間が短いと妊娠しにくいか?」
「感じにくいと妊娠しにくいか?」
の2つになります。

 

「感じにくいと妊娠しにくいか?」
これはひとつの事実としてあります。

日本ではあまり知られていませんが、セックスや性についての学問である「性科学」の研究者は、世界に視野を広げると大勢いらっしゃいます。

感じることと妊娠との関係について、賛否両論ありますが有力な説としては……

 

女性が感じる時に、骨盤底筋の収縮が起きる

この時、連動して子宮頸部の伸び縮みが起きる

その伸び縮みを利用して、精子が子宮の中へと吸い上げられやすくなる

 

ということは、
女性が感じるほど多くの精子が子宮に入るということです。

 

一方、 「セックスの時間が短いと妊娠しにくいか?」
こちらに関しては妊娠のしやすさにはさほど関係しません。

 

それよりも、「気持ちいいかどうか」が大事なのです。

 

この話をした後、Yさんにこんな質問を投げかけてみました。

 

堀江
挿入してからの時間より前戯の時間や質がポイントですが、そこはどうですか?
Yさん
あ?・・・すっごい思い当たります・・・。   
気持ちよくないことはないですけど、やっぱり若い頃とは違ってて。 それに、前戯って昔に比べて、短くなってきてます・・・

それならば、濡れなくなってきた理由は年齢のせいではなく、単に前戯の時間が短くなっただけかもしれません。

これまでカウンセリングでうかがった様々なカップルの話を思い起こせば、
だいたいどのカップルでも「結婚生活の長さと前戯の長さは、反比例する」と言えます。

結婚生活が長くなると、夫婦生活の回数は少なくなりやすくなります。
特に「妊娠のためにタイミングを計る」これが始まるとより少なくなる傾向があるようです。

実は、これこそが不妊の一番の問題ではないか?そんな気がしています。
女性は挿入そのものよりも前戯の方が感じやすい傾向にあります。
それは女性の性器の構造が大きく関係します。

 

コンドームで有名なジェクス株式会社が日本家族計画協会に依頼した2013年の調査結果のデータがあります。

一番感じる場所の1位は、クリトリス(59.5%)!
2位の膣(36.2%)を大きく上回る結果です。

クリトリスは挿入だと刺激されにくいので、
基本的に前戯がないと女性は「セックスがいまいち」だと感じがちであることが、データからも明らかになっているのです。

ここには男性側に大きな誤解があります。

「女性は挿入で感じる」と思っている男性が多いのです。
もしかしたらそれはAVの悪影響かもしれません。

 

絶対、前戯のほうが大事です!

 

そもそも、クリトリスとペニスは発生学的には同じ部位。
胎児の時に、生殖器原基というところが、ホルモンの働きで女性と男性の違いになっていくだけなのです。
そう考えると、男性側にも前戯の大切さが理解してもらえるのではないでしょうか。

おそらくこれを読んでいただいているのは女性の方が多いと思います。
この話を夫婦でされる際には細心の注意を払ってください。
男性は、女性よりずーっとナイーブで弱いのです。

妻が夫に「あなたのセックス下手」などと直球で言ってしまったら、
夫のブライドはズタボロになってしまい、EDになったり、中でイケなくなってしまったりが容易に起こります。

実は、カウンセリングではこういう相談も多く受けます。

  • 夫がしてくれない
  • 中でイカない

そういう相談を受けた時にさらに突っ込んで話を伺うと、
「下手くそ!」なんて、妻が夫を直球で責めてしまい、夜の営みが崩壊している、という夫婦もあるのです。
困ったことに男はナイーブなのです。

ですが、今回の相談者Yさんのところは、結婚生活が長くなっても夫婦生活がなくなることはないそうです。週に数回ペースで夜に営みがあると言われていました。

 

堀江
それにはコツがあるんですか?
Yさん
わたし、すぐ「かっこいい!」とか、「早く帰ってきて」って言うんですよー。思ってない時でも、あ、もちろんダンナのことは好きなんですよ?

Yさん、すばらしい!
他人を責めても何も解決しません。 ならば褒めてあげるのが一番!
Yさん、ダンナさんよりも数段上手のようです。

 

結論です。

セックスの時間よりも、 「気持ちいいと感じるかどうか」が大事。

理屈よりも、好きな人と気持ちいいセックスを楽しむ。

このことが妊娠にとって非常に重要です。

当たり前のことのようで忘れられがちですが、
見えないふりをされることが多いですが、
実は一番、そこが大切なのです。

(Yさん、体験談掲載OKありがとうございます!)