病院へ行くか行かないか問題。〜不妊治療の教科書2〜

  • コラム

赤ちゃんがほしいけど、病院へ行ったらいいのか、まだ待って様子をみたらいいのか・・・

そんなふうに迷われる方は少なくありません。

『不妊』とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。 日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。

そのため、1年間赤ちゃんを待ってみて、できなかったら「不妊」だと考えて行動することをおすすめしています。

これは、結婚しているかしていないかに関わりません。

結婚する前から避妊していなくて1年経っていたら、「不妊」の可能性を考えたほうがよいのです。

 

実際、日本の初婚年齢はずっと上昇しています。

(出典:平成27年版厚生労働白書より)

2014年では妻の初婚年齢は29.4歳、第一子出産時の母の平均年齢は30.6歳と、はじめて30歳を超えました。

実は、単純に妊娠しやすさ(妊孕性:にんようせいと言います)だけを考えると女性の30歳というのはすでにピークを過ぎてしまっているのが事実なのです。

不妊の頻度も、25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%と報告されており、30歳から不妊症が増加、つまり自然に妊娠する確率が減っていることがわかります。

(出典:日本生殖医学会ホームページより)

 

単純に妊娠する力だけを考えて結婚するわけではありませんし、妊娠だけが結婚の目的でもありません。しかし、赤ちゃんを望むのであれば、自分の年齢と妊娠しやすさは冷静に知っておく必要があります。

 

闇雲に不妊だと決める必要もありませんし、自分自身を追い込む必要もありません。ただ、こういった事実を背景に考えると、不妊治療をするかしないかは置いておいて、30歳を超えて赤ちゃんを望む場合、自分自身の妊娠力に問題がないかどうかは早めに病院で調べておくことをおすすめします。

 

 

自然妊娠を望まれるひとは多いですが、体の機能的に難しい場合もあります。何年も経ってから病院へ行ったら、はじめて自然妊娠が難しいことがわかったひとを今まで何人もみてきました。

人工授精や体外受精をする場合でも、年齢的に若いほうが妊娠しやすいのは事実です。そうなると、治療に入るまでの時間を節約することになります。

 

漢方相談をしていますが、ぼくは西洋医学の病院も必要に応じて積極的に利用していくことに賛成です。

それは、病院でないとわからないこともたくさんあるからです。

 

 

30歳を超えて赤ちゃんを望まれる場合、早い段階で一度病院を受診して検査する。

そこで問題なければ、安心して二人のタイミングで自然妊娠を目指す。

という形をおすすめしています。

 

 

漢方薬剤師  堀江昭佳